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栄光通信

栄光病院トップページ栄光通信感染対策のためのちょっとイイお話し

  • 2020年12月14日
  • 手と目と -医療版- Vol.26 より

感染対策のためのちょっとイイお話し

今年は新型コロナウィルス感染症に注意しながらの一年でしたが、これからは冬季流行性感染症にも注意が必要です。今回は冬の家庭での感染対策についてお話したいと思います。
気温とともに湿度も低下する冬の生活環境では、室内温度管理と湿度管理が大切です。世界保健機構( WHO )は 低い室内温度は、冬季の死亡率や呼吸器系疾患などの罹患率の増加に寄与するとし、18℃は室温の下限値として一般住民の健康を守るために、安全でバランスの取れたものであると推奨しています。適切に暖房器具を使用して室内温度が18℃を下回らないように暖房器具を使いましょう。

湿度計

一般的な風邪やインフルエンザウィルスは低温低湿状態(おおむね40%以下)を好むものが多く、活動や増殖が活発化します。反対に湿度の高い環境には弱いため、湿度を上げれば感染力や増殖力を奪うことができます。加湿器を置く時は、室内の空気の流れに沿うようにすると加湿された空気が循環し室内全体を効果的に加湿することができます。しかし、湿度は高ければいいというわけでもありません。
室内湿度が60%を超えるとダニやカビの発生、食中毒の可能性が高くなります。
室内湿度は40%〜60%を心がけてください

今まで同様、新型コロナウィルス対策としてこまめな換気をしなければなりません。窓を全開にして新しい冷たく乾燥した外気をとり入れて室内温度が急激に変動することを避けるためには、窓を全開にするよりも常に窓を少し開けて連続的に外気を取り入れて、室内温度を18℃以上に保ちつつ湿度を40%以上に保つ方法が望ましいです。また、人が集まっている部屋の隣の部屋(例えば家族がリビングに集まっているとして、その隣の和室など)の窓を開けて、廊下越しに少しずつ温まった新しい空気を取り込む2段階換気も室内温度の維持のために有効です。

寒くなると換気同様、冷たい水での手洗いはおっくうになりがちです。手洗いはぬるま湯を使い、泡で汚れを落とし、すすぎます。手洗い後は水分をしっかりと摂り、こまめに保湿ハンドクリームを塗り、手の保湿も心掛けてください。手荒れがあるとき、家事などでお湯を使うときには、保湿ハンドクリームを塗って手袋をつけた上にゴム手袋をつけて行うと、肌に直接お湯やゴムが当たらずに温められて保湿効果が高められます。手袋の素材はシルク(絹)素材のものが吸湿性・保湿性に優れていて、手にやさしくおすすめです。手洗いや手指消毒
は感染性腸炎やインフルエンザ対策はもちろんあらゆる感染対策の基本中の基本です。

これまでおこなってきた感染対策の継続も重要です。人が集まる場所を避けて『密』を避けましょう。飲酒や大人数・長時間の会食、飛沫が飛び散るようなマスクなしでの会話やカラオケなどの場所は感染のリスクが高くなります。

手荒れ

マスクをつけるときには鼻から顎までをしっかりと覆って、飛沫の流出・侵入を阻止しましょう。

今までとは違う困難な状況下ではありますが、今できることをできる範囲で工夫してクリスマスやお正月を楽しみましょう。新しい年を楽しみに、いいクリスマス、いいお正月をお過ごしくださいませ。健康で笑顔あふれる新しい一年を迎えましょう!!

栄光病院 感染防止対策室 看護師 野田 理恵

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